裁判員裁判の裁判員に選ばれるのはどんな人?選任の流れなど

裁判員裁判の裁判員に選ばれるのはどんな人?選任の流れなど

監修
監修福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates

裁判員裁判の裁判員は、一般市民からランダムに選ばれます。しかし、日本国内に住んでいれば誰でも選ばれるわけではありません。裁判員に選ばれるには、いくつかの基本条件を満たす必要があります。

この記事では、裁判員裁判に選ばれる人に着目し、選任されるまでの流れや裁判員裁判で被告人が気を付けるべきポイントなどについて、詳しく解説していきます。

裁判員裁判の裁判員に選ばれる人とは

そもそも裁判員裁判とは、日本の刑事裁判において、一般市民が裁判員として参加し、裁判官と一緒に被告人の有罪・無罪や刑の重さを決める制度のことです。

日本の裁判員制度では、以下の条件をすべて満たす人が裁判員に選ばれます。

  • 日本国籍を持つ人
  • 衆議院議員の選挙権を持つ18歳以上の人
  • 一定の欠格事由に該当しない人

裁判員として選ばれた場合、原則辞退はできませんが、70歳以上や学生、重い病気や介護・育児の必要があるなどの事情が認められる場合には、辞退が認められます。

裁判員に選ばれない人

以下のような欠格事由が認められる人は、裁判員に選ばれません。

  • 心身の故障で職務ができないと判断される人
  • 禁錮以上の刑に処せられた人
  • 現職の裁判官、検察官、弁護士などの法曹関係者
  • 国会議員、地方自治体の首長などの公職者
  • 事件関係者(被告人、被害者、証人など)やその親族 など

裁判員制度で欠格事由が設けられているのは、公正で適正な裁判を行うのに必要な条件を満たしているかどうかを確認するためです。制度の健全性を保つため、裁判所が不公平な裁判を行うおそれがあると認めた人は、基本的に裁判員にはなれません。

被告人の知人なども裁判員になれる?

被告人の知人や関係者は、事件の裁判員にはなれません。
裁判員制度では、公平性を保つために事件に関係のある人は除外されます。被害者の知人や同居人が裁判員になると、公平な判断ができない可能性があると考えられるためです。

被告人と関係があるかどうかは、事前に送付される質問票や選任手続きで確認されます。

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裁判員裁判の裁判員に選ばれるまでの流れ

裁判員裁判の裁判員に選ばれるまでの流れは、主に以下のとおりです。

  • 裁判員候補者名簿の作成
  • 名簿に記載されたことを候補者に通知
  • 事件ごとにくじ引きで候補者が決まる
  • 質問票と裁判員を選ぶ手続きの期日のお知らせが送られる
  • 裁判員を選ぶ手続きの期日
  • 6名の裁判員が選ばれる

①裁判員候補者名簿の作成

前年の秋頃(10月~11月)に、各地方裁判所が選挙権を持つ18歳以上の国民の中から無作為に抽選し、「裁判員候補者名簿」を作成します。名簿には、無作為に抽選して選ばれた人の名前が記載されており、1年間有効です。

②名簿に記載されたことを候補者に通知

前年の11月中旬頃に、名簿に記載された候補者へ「名簿記載通知」と「調査票」が送付されます。名簿記載通知には裁判員候補者名簿に記載されたことが、調査票には欠格事由や辞退希望の有無などが記載され、詳細の確認が行われます。通知が届いた段階では、まだ裁判員に選ばれていないため、注意しましょう。

また、候補者は無作為に抽選されるため、裁判員にはなれない(=欠格事由のある人)自衛官や警察官の人にも、通知等が送られる場合があります。その場合は、自分が欠格事由に該当することを記載し、必ず返送しなければなりません。返送後は、裁判所が内容を確認して呼出しを取り消しますが、返送しなければ、呼出状が届いてしまう可能性があるため、注意が必要です。

③事件ごとにくじ引きで候補者が決まる

実際に裁判員裁判の対象となる事件が起訴されると、前年に作成された「裁判員候補者名簿」から、再び無作為に抽選が行われます。抽選で選ばれた人が、その事件の裁判員候補者となります。

④質問票と裁判員を選ぶ手続きの期日のお知らせが送られる

裁判の6~8週間前に候補者へ「呼出状」と「質問票」が送られます。呼出状には、裁判員を務める期間や期日の日時が記載されています。

質問票は辞退するかどうかの確認を行うためのもので、辞退したい場合は質問票にそのことを記入します。辞退が認められる事情であれば、裁判所から呼出状が取り消されます。

⑤裁判員を選ぶ手続きの期日

期日当日、候補者は裁判所に出向き、裁判長から事件との関係性や辞退の有無などについての質問を受けます。その際、不公平な裁判をするおそれがあるかどうかも確認されます。裁判員を選ぶ手続きの期日はプライバシー保護のため非公開です。

⑥6名の裁判員が選ばれる

候補者への質問手続きが終わると、くじで6名の裁判員が選出されます。また、選出された裁判員の辞退や欠席した場合に備えて、補充裁判員(通常1~2人)も選ばれます。

裁判員裁判で被告人が気を付けるポイント

裁判員裁判で被告人が気を付けるべきポイントとして、以下のような点が挙げられます。

  • 態度や言動に注意する
  • わかりやすく話す
  • 反省の姿勢を明確にする
  • 弁護士と綿密な打ち合わせを行う
  • 感情的な反応を避ける
  • 服装や身だしなみに気を付ける
  • 裁判員からの質問に備える など

裁判員裁判は、通常の裁判とは異なり、裁判員として一般市民が審理に参加します。法律の専門家ではない裁判員は、被告人の態度や表情、話し方などから印象を受けやすい傾向があります。そのため、裁判員に伝わりやすい主張や誠実さが感じられる姿勢を示すことが大切です。

裁判員裁判について不安なことがあれば刑事事件に精通している弁護士法人ALGにご相談ください

裁判員裁判は、一般市民が刑事裁判に参加し、被告人の有罪・無罪や刑の重さについて判断する重要な制度です。しかし、突然の通知や慣れない法廷での経験に不安を感じる方も少なくありません。「自分にできるのか」「仕事や家庭に支障が出ないか」「法律の知識がなくても大丈夫か」などの疑問や不安をお持ちの方は、決して一人で悩まずに弁護士へご相談ください。

また、裁判員裁判に被告人として出頭する方も、どのように対応すればよいのか迷われるでしょう。

弁護士法人ALGには、刑事事件に詳しい経験豊富な弁護士が在籍しており、裁判員制度に関するご相談にも丁寧に対応しています。小さな相談ごとでも、お気軽にご相談ください。

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監修 : 福岡法律事務所 所長 弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates

保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)

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