盗撮・のぞきで執行猶予がつく可能性は?獲得するポイントなど
盗撮・のぞき行為で有罪判決が下されても、執行猶予付き判決であれば、直ちに刑務所に入る必要はありません。
長期間の身柄拘束を受けない執行猶予付き判決は、前科は付くものの、社会への早期復帰を望めます。
そのため、不起訴処分を獲得できなかった場合には、執行猶予付き判決の獲得を目指します。
しかし、執行猶予付き判決の獲得は、決して容易ではありません。獲得の可能性を高めるには、早期段階で弁護士に相談する必要があります。
そこで本記事では、盗撮・のぞきで執行猶予が付く可能性や執行猶予を得るポイントなどについて、詳しく解説していきます。
目次
盗撮・のぞきで執行猶予がつく可能性はある?
盗撮・のぞきは、比較的軽微な犯罪とされているため、執行猶予付き判決を得られる可能性があります。
執行猶予とは、「刑事裁判で下された刑の執行を一定期間猶予される制度」で、有罪と判断されても、刑務所に入らずに日常生活を送れます。
ただし、刑法では、以下のように執行猶予の要件が細かく定められています。
執行猶予の要件(刑の全部の執行猶予)
- 過去に禁錮以上の刑を受けていないこと
- 過去に禁錮以上の刑を受けたことがあっても、執行後もしくは免除後5年以内に禁錮以上の刑を受けていないこと
- 過去に禁錮以上の刑を受けて、その執行猶予期間中に、1年以下の懲役・禁錮の言渡しを受けて、特に情状酌量すべき場合
上記は、あくまで刑の全部を執行猶予できる要件に過ぎません。その他にも、刑の一部を執行猶予できる要件が上記とは異なる内容で細かく定められています。
つまり、刑法が定める執行猶予の要件を満たすことが、前提条件なのです。
初犯の場合
初犯の場合、執行猶予が付く可能性はそうでない場合と比べて高いです。
かならず執行猶予が付くというわけではありませんが、初犯であることが刑事処分を判断するうえで有利な情状として働きやすい傾向にあります。
そのため、起訴されたとしても、執行猶予付きの懲役刑や罰金刑が科せられる可能性があります。ただし、初犯という情状だけで処分は軽くなりません。
犯行に至る経緯や被害弁償の状況、犯行後の反省といったさまざまな情状が、「処分を軽くしても問題ない」と判断できる内容でなければ執行猶予は付きません。
あくまで初犯であることは、刑事処分の判断に有利な情状として働く可能性のあるひとつの要素に過ぎないのです。
余罪があった場合
盗撮・のぞき行為とは別の余罪が発覚した場合は、執行猶予が付く可能性が低いです。
余罪とは、現在捜査や起訴の対象となっている罪とは異なる別の罪のことです。
たとえば、盗撮の被疑事実(本罪)で逮捕した被疑者を捜査する過程で、被疑者のスマートフォンに別の盗撮動画が残されていたケースなどです。
盗撮の場合は、押収したスマートフォンやパソコンなどから、別の盗撮データが見つかるケースが多く、複数の余罪が発覚する事件が少なくありません。
余罪が認められる場合は、不利な情状として判断されるため、刑が重くなります。
そうなると、執行猶予の要件である3年以下の懲役または禁錮の言い渡しを超える刑が科せられ、要件をクリアできなくなる可能性が高くなります。
再犯の場合
再犯の場合は、被害者と示談成立できれば執行猶予が付く可能性があります。
ただし、再犯で逮捕された事実は不利な情状であるため、情状酌量が認められない限り、執行猶予が付く可能性はきわめて低いでしょう。
なお、過去に盗撮・のぞきで執行猶予付き判決が下され、その執行猶予期間中に再犯した場合には、執行猶予が取り消されます。
この場合は、直ちに言い渡された刑が執行されるため、注意しなければなりません。
今回犯した罪について、再び執行猶予を受けるには、以下の条件をクリアする必要があります。
再度の執行猶予が認められるための条件
- 裁判時に執行猶予中の者であること
- 今回犯した罪が1年以下の懲役または禁錮刑であること
- 情状に特に酌量すべき事情があること
- 保護観察中ではないこと
そもそも盗撮・のぞきの刑罰は?
盗撮・のぞきで適用される刑罰は、主に以下のとおりです。
ただし、「犯行態様に悪質性がある」「被害弁償が済んでいない」といった不利な情状が認められる場合には、さらに重い刑罰が科せられる可能性があります。
| 盗撮の刑罰 |
|
|---|---|
| のぞきの刑罰 |
|
逮捕後72時間以内の弁護活動が運命を左右します
刑事弁護に強い弁護士が迅速に対応いたします。
逮捕直後から勾留決定までは弁護士のみが面会・接見できます。ご家族でも面会できません。
盗撮・のぞきで執行猶予を得るポイント
盗撮・のぞきで執行猶予を得るには、裁判官から「社会復帰させても問題ない」と判断される必要があります。
そのためには、有利な情状となる要素の主張と立証を効率よく行うことが重要です。
具体的なポイントとしては、以下のようなことが挙げられます。
- 弁護士に相談する
- 示談を成立させる
- 自首する
- 冤罪の場合は否認し続ける
では、次項にて各ポイントについて詳しく解説していきます。
弁護士に相談する
有利な情状となる要素の主張と立証を効率よく行うには、弁護士の力が必要不可欠です。
そのため、まずはなるべく早めに弁護士に相談し、事件の弁護活動を進めることが大きなポイントとなります。
弁護士であれば、捜査機関からの取り調べに対する対応の仕方を適切にアドバイスできます。
取り調べの内容は、捜査機関によってすべて供述調書として記録されます。供述調書は、裁判で証拠として使用されるため、対応の仕方に注意しなければなりません。
この点、弁護士であれば、逮捕直後でも被疑者とすぐに面会できるため、早期段階から対策を行えます。弁護士が適切な防御活動を行えれば、早期釈放や執行猶予付き判決の獲得を目指せます。
示談を成立させる
事件の被害者との示談を成立させることも、大きなポイントのひとつです。
盗撮・のぞきは、被害者の存在する犯罪であるため、被害者との和解が執行猶予獲得に有効です。
弁護士であれば、被疑者・被告人に代わって被害者と示談交渉を行えます。加害者側に強い怒りや恐怖を感じ、接触を拒む被害者でも、弁護士であれば接触を受け入れてくれやすいです。
また、被害者の心情に配慮した交渉を行えるため、示談まで円滑に進められる可能性が高いです。
示談金についても、適切な金額提示が可能なため、安心して被害者との示談交渉を任せられます。
自首する
捜査機関に犯罪事実が知られる前に自首すると、執行猶予を獲得できる可能性が高まります。
自首とは、「自己の犯罪事実を自ら捜査機関に申告して処分を求める意思表示」であるため、再犯の可能性が低いと評価してもらえます。
ただし、自首すれば必ず減軽され、執行猶予を獲得できるというわけではありません。
あくまで、有利な情状となる要素のひとつに過ぎず、引き続き被害弁償や反省の姿勢を示す必要があります。
なお、捜査機関が自首を受理すると、自首調書が作成されます。
自首調書には、自首した本人の経歴や事件の経緯などが詳しく記録され、刑事処分の判断を行う際に重視されます。
そのため、「実名報道されるのが怖かった」「逮捕されるのではと不安だった」などの思いを素直に話しても問題ありませんが、反省している旨はかならず示すようにしましょう。
冤罪の場合は否認し続ける
盗撮・のぞきが冤罪である場合には、犯罪事実を否定し続ける必要があります。
特に、捜査機関から受ける取り調べの対応には、十分に注意しなければなりません。たとえ警察や検察から強く言われても、「盗撮・のぞきはしていない」と言い続けることが大切です。
日本国憲法では、黙秘権の行使が認められています。
黙秘権は、「被疑者・被告人が供述したくない事柄について沈黙できる権利」であり、沈黙を理由に不利益は受けません。そのため、弁護士との接見が行えるまでは、黙秘権を行使しましょう。
盗撮・のぞきの執行猶予に関するよくある質問
盗撮・のぞきで執行猶予期間中は通常の日常生活は送れますか?
執行猶予期間中は、基本的に通常の日常生活を送れます。
結婚や就職などが制限されることもなく、逮捕される前の社会生活を送れます。
ただし、執行猶予が付いたとしても、有罪判決が下されたことに変わりはないため、前科が付きます。
前科が付くと、資格の取得や渡航先を制限されるなどの不利益が生じるため、通常の日常生活に支障を来すおそれがあります。
パスポートやビザの発行を拒否されるケースも少なくありません。
なお、執行猶予期間が終わっても、前科は消えません。前科は、「過去に有罪判決を受けた経歴」であるため、一生残り続けます。
盗撮・のぞきによる執行猶予は会社にバレますか?
執行猶予が会社や学校に知られることは、基本的にありません。
ただし、会社や学校に関係する罪を犯した場合には、捜査の際に知られてしまう可能性が高いです。
たとえば、会社のトイレを盗撮・のぞき見た場合は、会社の従業員に事情聴取しなければならないため、知られるのは時間の問題でしょう。
また、逮捕による身柄拘束が長期間に渡ると、会社に知られる可能性が高まります。
報道などもされておらず、事件が会社とも関係なく、長期間の欠勤も会社が納得している場合には、知られない可能性が高いです。
盗撮・のぞきで執行猶予を獲得するためには弁護士法人ALGにご相談ください
盗撮・のぞきで実刑判決が下されると、直ちに刑務所に収容されます。
そうなれば、仕事や家族に悪影響が及び、人生が大きく左右されてしまうでしょう。場合によっては、仕事を失い、家族と離れることになるかもしれません。
しかし、執行猶予を獲得できれば、刑務所に収容されずに日常生活を送れます。前科は付きますが、身柄拘束を受けないため、比較的逮捕前と同じ生活を過ごせます。
執行猶予を獲得するためには、弁護士による弁護活動で有利な情状となる要素を複数主張・立証していく必要があります。
特に刑事事件を得意とする弁護士であれば、これらを効率よく行えます。
盗撮・のぞきで執行猶予の獲得を目指されている方は、お気軽に弁護士法人ALGにご相談ください。
