弁護士依頼前
約500万円
交通事故を弁護士に依頼すると、慰謝料の増額や交渉の負担軽減など多くのメリットがあります。
しかし、弁護士費用がかかるため、場合によっては得られる利益より費用が高くなり費用倒れ(ひようだおれ)になる可能性もあります。費用倒れは、損害額が小さいケースや過失割合が高い場合などで起こりやすいため、注意が必要です。
この記事では、費用倒れの原因や注意すべき5つのケース、費用倒れを回避するための4つの方法などについて詳しく解説します。
弁護士依頼前
約500万円
弁護士依頼後
約1500万円
約1000万円の増額
弁護士依頼前
8:2(ご依頼者様)
弁護士依頼後
9:1(ご依頼者様)
より有利になるよう修正
目次
費用倒れとは、より多くの利益を得るために支払った費用が、実際に得られた利益の額を上回り、結果としてマイナスになる状態を指します。
交通事故の損害賠償請求にあてはめると、弁護士に依頼したものの損害賠償額が大きく増額せず、弁護士費用を差し引くと受け取れる金額が少なくなってしまう状態です。
上記の例では、弁護士に依頼したことで損害賠償額は増えましたが、弁護士費用がそれ以上にかかり、結果的に受け取れる金額は最初の提示額より少なくなっています。
費用倒れが起きる主な理由として、弁護士費用には、成果と関係なく弁護活動に着手するときに発生する着手金が含まれる点が挙げられます。
契約内容によっては、まずは交渉の着手金がかかり、調停や裁判へ移行する際には追加の着手金がかかるケースもあります。手続きが長引くほど費用が増え、結果的に利益を上回ってしまう場合も少なくありません。
また、保険会社の示談金提示前に依頼すると、経済的利益が不明なまま契約してしまい、費用倒れのリスクが高まります。
経済的利益とは、受け取る損害賠償金のうち、弁護士の介入によって増額した部分のことで、増額部分を予測できない状態で依頼すると、弁護士費用が利益を超える可能性があります。
後遺障害等級認定申請や異議申立て、調停・裁判などの追加手続きが必要になった場合にも費用がさらに発生するため、事前に見積もりを取り、契約条件を確認しましょう。
弁護士に依頼する際に必要な弁護士費用は、以下の2パターンで計算されます。
着手金・報酬金方式の弁護士費用は主に下表の5項目で構成されています。
| 弁護士費用の種類 | 解説 |
|---|---|
| 法律相談料 |
|
| 着手金 |
|
| 成功報酬 |
|
| 日当 |
|
| 実費 |
|
交通事故の弁護士費用相場については、下記のページでも解説しています。併せてご参考ください。
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具体的に交通事故に関する弁護士費用の例をもとに費用倒れとなる金額の目安を見ていきましょう。
| 着手金(税込) | 成功報酬(税込) | 費用倒れになる経済的利益 | |
|---|---|---|---|
| ケース1 | 0円 | 経済的利益の11%+22万円 | 約25万円以下 |
| ケース2 | 0円 | 経済的利益の11%+19.8万円 | 約22万円以下 |
| ケース3 | 0円 | 経済的利益の22%+11万円 | 約14万円以下 |
上記の例から、着手金や成功報酬のうち、経済的利益に関係なく請求される固定金額が高い場合、費用倒れになりやすい傾向があります。
増額しなければ成功報酬はいただきません
交通事故で弁護士に依頼すると費用倒れになりやすいケースには以下のようなものがあります。
交通事故での損害が物損のみの場合、弁護士が介入しても損害賠償額の増額はわずかで、かえって費用倒れになる可能性があります。
物損事故とは
交通事故によって生じた車両の損傷や積載物の破損など、物に関する損害
物損の損害賠償額は、修理工場の見積書や市場価格など、客観的な基準に基づいて決定されます。そのため、弁護士が介入しても大幅な増額は期待できません。
加害者が任意保険に未加入の場合、回収できる損害賠償額が少なく、費用倒れになる可能性があります。
例えば、加害者が自賠責保険のみ加入している場合、損害賠償請求額の上限は次のとおりです。上限を超えた分は加害者本人に請求する必要があります。
任意保険に未加入の加害者は資力が乏しいことも多く、弁護士が介入しても十分な損害賠償額を回収できないケースも少なくありません。その場合、被害者が受け取れる金額は自賠責保険の上限までとなり、費用倒れのリスクが高まります。
被害者自身の任意保険(人身傷害保険や搭乗者傷害保険など)で保険金を請求できる可能性もあるため、保険会社に問い合わせてみましょう。
加害者が無保険の場合の対処法については、下記のページでも解説しています。併せてご参考ください。
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1ヶ月程度の通院で、怪我が完治するような軽微な人身事故では、弁護士介入による損害賠償額の増額が少なく、費用倒れになる可能性が高まります。
上記の例では、弁護士介入による増額は6万円程度で、軽微な交通事故は費用倒れになりやすいといえます。
交通事故で被害者の過失割合が大きい場合、加害者から回収できる損害賠償額が少なくなり、費用倒れになる可能性があります。
過失割合とは
発生した事故に対する加害者と被害者の責任を割合で表したもの
例えば、交通事故の過失割合が「加害者:被害者 = 5:5」と仮定します。加害者側保険会社から最初に提示された損害賠償額が100万円で、弁護士が介入することによって150万円まで増額したとします。
損害賠償金額は50万円増額していますが、被害者の過失分50%を差し引くと実際の増額分は25万円です。
弁護士介入後の提示額150万×(1-0.5)-相手方保険会社提示額100万×(1-0.5)=25万
被害者の過失割合が大きいとそれだけ示談金は大幅に減額されます。加害者側保険会社の提示する過失割合に納得いかない場合は、弁護士への相談をおすすめします。
過失割合について、詳しくは下記のページで解説しています。併せてご参考ください。
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交通事故の損害を証明するための証拠が乏しいと、損害賠償額の増額が困難になり、費用倒れになる場合があります。
例えば、以下のような状況が考えられます。
交通事故の損害賠償額は客観的な証拠を踏まえて交渉し、金額が決まります。証拠が不足していると弁護士に依頼しても増額は困難で、費用倒れになりやすくなります。
対処法として、交通事故後は早めに弁護士へ相談し、証拠集めについて適切なアドバイスをもらうと良いでしょう。
費用倒れを防ぐには、事前の準備と判断が重要です。ここでは、交通事故で弁護士に依頼する際に費用倒れを避けるための4つの具体的な方法を紹介します。
弁護士費用特約は、自動車保険や火災保険に付帯するもので、弁護士相談料や弁護士費用を保険会社が負担します。
一般的に、法律相談料は10万円まで、弁護士費用は300万円まで補償されるため、費用倒れの心配がほとんどありません。
ご自身の自動車保険に付帯していなくても、ご家族の自動車保険や火災保険に付帯していれば、補償対象となる場合があります。
まずはご自身やご家族の自動車保険や火災保険を確認し、補償範囲について保険会社に問い合わせてみましょう。
弁護士費用特約については、下記のページでも詳しく解説しています。併せてご参考ください。
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弁護士としても、結果が見込めない案件を引き受けるのは心苦しいものです。
そのため、相談の段階で費用倒れの可能性を確認し、見積もりを出してもらいましょう。弁護士費用を差し引いたうえで、実際に受け取れる金額を把握しておくのが大切です。
完全成功報酬型は、成功報酬のみが発生する料金形態です。
相談料や着手金は無料となり、固定費となる弁護士費用を抑えられるため、費用倒れのリスクは低くなります。ただし、契約前に見積もりを取り、詳細を確認しましょう。
弁護士以外の専門家に依頼する方法もあります。
司法書士や行政書士に依頼すれば、一般的に弁護士より報酬が低くなる傾向があります。
ただし、司法書士は140万円以下の示談交渉のみ対応可能で、行政書士は交渉そのものが法律で禁止されています。
司法書士や行政書士に依頼する場合は、物損事故で少額の交渉があるケースや、自賠責保険会社への請求手続きのみを任せたい場合など、ご自身の依頼内容と依頼先の業務範囲が一致しているか事前に確認するようにしましょう。
増額しなければ成功報酬はいただきません
示談交渉では弁護士費用を加害者側に請求することはできません。
示談交渉は弁護士に依頼することで大きなメリットがありますが、ご自身でも交渉可能とみなされます。そのため、示談交渉で弁護士に依頼するかどうかは被害者の自由意志であり、その費用は被害者自身が負担するべきと考えられています。
一方、裁判になった場合は、弁護士費用を加害者側に請求できるケースがあります。
一般的に、請求する損害賠償額の約10%を弁護士費用として請求できます。裁判では高度な専門性が必要とされ、弁護士依頼が妥当と判断されるためです。判決となれば、認容された損害賠償額の10%が弁護士費用として認められます。
弁護士法人ALGでは、相談料や着手金が無料となるケースもあり、成功報酬型を採用することで費用倒れのリスクを抑えています。
相談時には事故状況を丁寧にヒアリングし、弁護士費用を差し引いた実際の受け取り額を試算します。費用倒れの可能性が高い場合は、無理に受任せず、司法書士や行政書士への依頼、自賠責保険や人身傷害保険の活用など、費用負担を軽減する方法をご案内します。
交通事故で弁護士費用が気になる方は、依頼の有無にかかわらず、まずはご相談ください。費用面の不安を解消し、最適な解決策を一緒に考えていきましょう。
依頼者は自転車で、丁字路交差点を走行中に、進入してきた加害者車両に衝突され、転倒し重症を負いました。その後、後遺障害等級認定申請の手続きを行い、後遺障害等級併合11級が認定されました。
依頼者は相手方保険会社から損害賠償金として500万円の提示を受けましたが、妥当な金額か疑問をもたれ、当事務所に依頼されました。
担当弁護士は、損害賠償項目について弁護士基準で再計算し、交渉するとともに、実況見分調書を取り寄せて、過失割合について8:2から9:1へと、依頼者に1割有利に修正することができました。
その結果、最終的には当初の提示額よりも約1000万円増額した1500万円で示談が成立しました。
交通事故の示談交渉には、専門知識や法的判断が求められるため、弁護士への依頼によって大きなメリットを受けられます。
例えば、保険会社との交渉で適正な損害賠償額を獲得できるほか、後遺障害等級認定申請や異議申立てなど複雑な手続きもスムーズに進められます。
さらに、弁護士基準での慰謝料請求により、示談金の増額が期待できるでしょう。
費用倒れの不安がある場合は、まず無料相談をご活用ください。
弁護士法人ALGでは、事故状況を丁寧に確認し、弁護士費用と予想される回収額を比較したうえで、費用倒れのリスクを事前にお伝えします。
ご相談者様が安心して判断できるよう、見積もりや最適な解決策をご提案します。
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