弁護士依頼前
約5200万円
交通事故の損害賠償請求は一般的に示談交渉で行われますが、示談交渉がうまくいかない場合は適切な損害賠償を得るために、裁判が必要なケースもあります。
しかし、裁判はどのように行われるのか、期間はどのくらいかかるのか、分からないことも多いと思います。
この記事では、交通事故の裁判の流れや期間、裁判を起こすメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。
弁護士依頼前
約5200万円
弁護士依頼後
約6300万円
約1100万円の増額
目次
交通事故に関する裁判には、大きく分けて民事裁判と刑事裁判の2種類があります。
刑事裁判
加害者が交通違反や過失運転などにより刑事責任を問われるもので、罰金や拘禁刑といった刑罰が科される可能性があります。社会秩序を守るために国家が加害者を処罰する手続きです。
民事裁判
被害者が加害者に対して損害賠償を請求するための手続きです。治療費や慰謝料、休業損害、逸失利益など、被害者が被った損害の補償を求める際に利用されます。
通常は示談交渉で解決を目指しますが、話し合いがまとまらない場合や保険会社の提示額に納得できない場合には、民事裁判を通じて適正な賠償を求めることになります。
交通事故で裁判をするメリットには、以下のようなものが挙げられます。
裁判にはどんなメリットがあるのかを理解することで、交通事故による損害に対して、納得のいく補償を受けるための一歩になります。
交通事故の損害賠償を適正に受け取るには、弁護士基準(裁判基準)による算定が最も有利です。
賠償金の算定には、「自賠責基準」「任意保険基準」「弁護士基準(裁判基準)」の3つがあり、一般的には弁護士基準が最も高額な水準とされています。
自賠責基準や任意保険基準は、被害者にとって十分な賠償とは いえないケースが少なくありません。
一方、裁判に発展した場合は、弁護士基準(裁判基準)に基づいて損害賠償額が算定されるため、加害者側の保険会社が提示する金額より2〜3倍高額になる可能性があります。
弁護士基準については、以下のページで詳しく解説しています。
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交通事故の損害賠償を裁判で請求する場合、弁護士費用や遅延損害金を加害者側に請求できる可能性があります。
示談交渉では、弁護士依頼にかかった費用を加害者に請求することはできませんが、裁判に発展した場合は事情が異なります。
裁判では、「弁護士への依頼が相当」と判断されるため、判決で認められた損害賠償額の約10%が「弁護士費用相当額」として加害者側に支払いが命じられるケースがあります。
さらに、裁判で判決が確定するまで賠償金の支払いが行われなかったことに対する遅延損害金が加算されます。
遅延損害金とは、支払いの遅れに対する利息のようなもので、基本的に年3%の割合で計算される仕組みです。そのため、裁判に移行すれば、示談よりも高額な賠償金を受け取れる可能性が高まります。
交通事故の損害賠償を巡る問題は、相手の合意がなくても裁判によって解決できます。
示談交渉では、被害者と加害者の双方が合意しなければ成立しないため、話し合いが難航すると解決が長引く場合があります。
一方、裁判では最終的に裁判所が判決を下すため、加害者側の同意がなくても法的に解決が可能です。
また、判決で損害賠償の支払いが命じられても、加害者が任意に支払わない場合には、強制執行によって財産を差し押さえることもできます。
このように、裁判には、被害者の正当な権利を確実に実現できる仕組みが整っており、示談では得られない強制力がある点が大きな特徴です。
交通事故裁判のデメリットには、以下のようなものが挙げられます。
裁判にはメリットがある一方で、注意すべき点もあります。特に、時間や費用の負担、そして裁判結果によっては期待した賠償が得られない可能性もあるため、事前にしっかり理解しておくことが大切です。
裁判は、事故の状況や争点など個別の事情に応じて進められるため、判決や和解までに半年から1年ほどかかるのが一般的です。
争点が複雑な場合には、さらに長引いて1年以上かかることもあります。
裁判を起こす際には、原告(裁判を起こす側)が以下のような費用を負担する必要があります。
| 請求額 | 収入印紙代 |
|---|---|
| 100万円まで | 1万円 |
| 500万円まで | 3万円 |
| 1000万円まで | 5万円 |
| 10億円まで | 各裁判所の窓口に問い合わせ |
裁判で敗訴すると、加害者側の主張が認められ、示談で提示された金額よりも低い賠償額しか認められない可能性があります。例えば、事故状況について加害者側の主張が全面的に認められ、被害者に大きな過失があると判断されたケースです。
また、カルテなどの医療記録を分析した結果、被害者の後遺障害が事故ではなく既往症によるものと 判断されることもあります。
このような場合、裁判で認められる損害賠償額が、加害者側の保険会社が示談交渉で提示していた金額を下回る可能性もあります。
交通事故の被害者が裁判で負けないためにも、十分な証拠をそろえ、弁護士などの専門家に依頼するようにしましょう。
交通事故の損害賠償を巡る問題は、すべてが示談でスムーズに解決できるとは限りません。たとえば、以下のようなケースでは、裁判による解決が必要になることもあります。
交通事故の損害賠償請求は、まず当事者同士による話し合いから始まります。
話し合いで合意に至らない場合やADR(裁判外紛争解決手続)・調停といった手続きによっても解決に 至らない場合には、当事者間での合意は困難と判断され、民事裁判を起こすことになります。
過失割合や後遺障害等級の認定に納得できない場合は、裁判を検討すべきです。
過失割合は過失相殺に影響し、後遺障害等級は慰謝料や逸失利益の算定に関わるため、どちらも受け取れる損害賠償額に大きく影響します。
しかし、加害者側の保険会社が提示する過失割合は、加害者に有利な内容となっていることが多く、被害者にとって不利な判断となる場合もあります。
後遺障害等級についても、実際の症状よりも低く評価されるケースが少なくありません。
こうした場合、示談や話し合いでの解決が難しいと感じたら、裁判によって適正な判断を求めることが有効です。
過失割合と後遺障害については、以下の各ページで詳しく解説しています。
賠償金額が大きい事故では、裁判を検討すべきケースがあります。
死亡事故や重度の後遺障害が残るケースでは、損害賠償額が数百万円から数千万円に及ぶ場合もあります。
このような場合、保険会社が提示する金額と、弁護士基準による適正な相場との間に大きな差が生じやすく、示談交渉が難航する傾向があります。
納得のいく補償を受けるためには、裁判で法的に適正な賠償額を判断してもらうことが有効です。
交通事故の損害賠償請求の時効は、物損事故なら3年、人身事故なら5年となっています。
この期間が経過するまでに示談交渉がまとまりそうにないときは裁判を起こした方がいいでしょう。
裁判を起こすと、裁判が終わるまで時効の完成は猶予されます(民法147条1項)。
その結果、判決の確定や裁判上の和解の成立の時点で損害賠償請求権が確定します。
これにより、それまで進行していた時効はリセットされ、時効期間は10年に延長されます(民法第 174条の2)。
加害者が任意保険に加入していない場合、自賠責保険で補償される範囲を超える損害賠償請求は、加害者本人に請求する必要があります。
しかし、加害者本人とは示談交渉が中々進まないケースも少なくありません。そのような場合には裁判を起こすことによって、早期に解決できる可能性があります。
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裁判と聞くと難しい印象を持ったり、どのように裁判を提起し、どのような流れで裁判が行われるのか分からなかったりする方は多いと思います。
裁判は以下の流れで進みます。
裁判を始めるには、訴える側(原告)が訴状を作成し、裁判所に提出する必要があります。訴状とは、原告がどのような請求をしたいのかをまとめたものです。
訴状の書式には厳密な決まりはありませんが、以下の点を押さえておくとスムーズです。
裁判所のホームページからダウンロード可能
「被告の人数分(被告用)」+「裁判所用1通」を用意する
例:被告が1名の場合は、合計2通必要
訴状を裁判所に提出すると、裁判所が初回の口頭弁論期日を指定し、加害者に対し訴状を送達します。
一般的には、訴状を受け取った加害者(被告)は答弁書を作成し、第1回口頭弁論期日までに裁判所と訴訟を起こした被害者(原告)に提出します。
答弁書とは、訴状に対する反論書面です。答弁書には訴状に記載されている事実の認否と加害者側の主張が記載されます。
訴状が受理されると、1ヶ月~2ヶ月以内に第1回口頭弁論期日が決まります。
口頭弁論とは、原告と被告が、裁判官にそれぞれの主張を伝え、主張の裏付けとなる証拠を提出することです。
初回の口頭弁論では、原告が法廷に出頭して、訴状の内容を陳述し、被告側は答弁書を提出するだけで、期日には欠席するケースがほとんどです。そのため、初回の口頭弁論は数分で終わることもあります。
また、原告が弁護士に依頼している場合には、代理人として弁護士が原告に代わり口頭弁論期日に出頭しますので、原告本人が口頭弁論期日に出席しなくても問題はありません。
口頭弁論で提出する証拠には、以下のようなものが挙げられます。
事故状況・過失割合に関係する資料
損害に関する資料
口頭弁論期日や弁論準備期日を繰り返し、原告・被告双方の主張や証拠が出そろった後、裁判官が原告・被告に和解案を提示することがあります。
この和解案はあくまでも、その時点での裁判官の暫定的な印象による解決案です。
したがって、判決となった場合には、必ずしも和解案どおりの判決が下されるわけではありませんが、早期に円満解決が図れるというメリットがあるため、和解するか十分に検討する必要があるでしょう。
双方が和解案を受け入れた場合、和解調書が作成され、裁判が終結します。
和解は双方が納得し、合意した場合のみ成立するため、和解案に合意できない場合は和解を拒否することも可能です。
和解が成立しない場合、口頭弁論が再開され、証人尋問や本人尋問が行われます。
事故の目撃者や原告の家族、担当医などが出廷し、質問に答えること
原告・被告本人が質問に答えること
尋問は一問一答方式で行われ、証人や本人が作成した陳述書をもとに以下の流れで行われます。
尋問の流れ
尋問は、代理人(弁護士)だけの出席では成立せず、被害者・加害者本人の出席が必要です。
弁護士に依頼すれば、尋問に向けた事前の練習や反対尋問への対応方法など、実践的なサポートを受けることができ、安心して本番に臨めます。
判決が出る前に原告・被告の双方は最終準備書面を裁判所に提出します。
最終準備書面では、これまで口頭弁論時に提出した主張書面や証拠書類、尋問内容を踏まえて、自分の請求が認められるべきだということを最後に裁判官に主張します。
最終準備書面が提出されると、裁判所から判決の日時が指定されます。判決当日は出廷する必要はなく、後日、判決書が郵送で届く仕組みです。これにより、損害賠償請求の結果が正式に確定し、裁判は終結となります。
判決に納得できない場合は、判決書が送達されてから2週間以内に控訴する必要があります。
控訴の流れは以下のとおりです。
なお、控訴が棄却されても、控訴棄却判決に不服がある場合には上告ができます。上告しない場合には、第一審の判決が確定します。
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交通事故の民事裁判は、個々の事情によって異なりますが、判決や和解までに半年から1年程度かかるのが一般的です。
争点が複雑な場合や、判決に納得できず控訴審に進むケースでは、さらに時間が延びることもあります。
示談交渉と比べると、裁判は手続きが多く、解決までに時間がかかる点がデメリットといえます。
ただし、裁判では弁護士基準に基づいた適正な賠償額が認められる可能性があるため、時間をかけてでも納得のいく結果を得たい場合には有効な手段です。
交通事故の裁判を検討する際、弁護士に相談・依頼することで、以下のようなメリットを受けられます。
裁判を起こすべきか判断してもらえる
敗訴のリスクを減らせる
手続きや出廷を任せられる
事案の概要
依頼者が停車中に後続の加害車両に追突された事故で、後遺障害等級8級に認定されました。相手方保険会社からは5200万円の賠償案が提示されましたが、依頼者は、賠償案が適切であるか判断がつかず、当事務所にご依頼されました。
担当弁護士の活動および解決結果
交通事故裁判をしない方が良いケースは以下のようなものが挙げられます。
ご自身のケースが裁判を起こしても損をしないケースであるかは、一度交通事故に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。
加害者側が裁判に出廷せず、答弁書による反論も提出しない場合、裁判は被害者側の主張をもとに進められます。
被害者が訴状や証拠書類によって主張・立証を済ませていれば、裁判所は加害者が争う意思を示さなかったものと判断します。
このような状況では、加害者がすべての主張を認めたとみなされるため、裁判所は被害者の主張どおりの内容で判決を下す「欠席判決」が言い渡される可能性が高くなります。
欠席判決が出れば、被害者側が勝訴するかたちとなりますが、判決後に加害者が任意に支払わない場合は、強制執行などの手続きを通じて賠償金の回収を図る必要があります。
交通事故の裁判を検討されている方は、ぜひ弁護士法人ALGにご相談ください。
裁判を起こすべきかどうか、メリット・デメリットを踏まえて適切に判断するには、交通事故に詳しい弁護士の助言が不可欠です。
私たち弁護士法人ALGは、交通事故に詳しい弁護士が多数在籍しており、豊富な実績と専門知識をもとに、裁判の流れや必要な手続きまで丁寧にサポートいたします。
代理人としての活動はもちろん、尋問対策や証拠整理など、裁判に向けた準備も万全に整えることが可能です。
裁判を視野に入れている方は、まずはお気軽にご相談ください。
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