親権問題は弁護士に相談!親権に強い弁護士の選び方や依頼するメリット

離婚後、子供の親権を獲得したいとお考えの場合、弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
親権とは、未成熟子を監護・養育し、子の財産を管理する権利や義務のことです。
親権は揉めやすく、また当事者間で解決するのが難しい問題でもあります。
この記事では、親権問題を弁護士に相談するメリットや弁護士に相談すべきケースなどについて解説していきます。
弁護士法人ALGによる解決事例もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
親権問題で弁護士に相談するのはハードルが高い?無料相談について
「親権の問題で弁護士に相談してもいいのかな」このように、弁護士への相談はハードルが高いとお考えの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、弁護士事務所では無料相談に対応しているところも多くあり、30分~1時間、弁護士に気軽に法律相談することができます。
また、経済面で不安のある方は、法テラスを利用することも検討すると良いでしょう。
法テラスでは、収入や資産等の条件があるものの、3回までは法律相談を無料で受けることが可能です。
他にも、無料法律相談を行っている市区町村もあり、弁護士への相談は身近なものといえるでしょう。
親権について弁護士へ相談する5つのメリット
親権について弁護士へ相談すると以下のような5つのメリットがあります。
- 親権獲得のために法的なアドバイスがもらえる
- 親権の交渉を任せられる
- 親権の獲得が難しい場合、面会交流や監護権の交渉をしてもらえる
- 調停や裁判になった場合、法的手続きを代理で行ってくれる
- 親権を獲得した後の争いを未然に防げる
①親権獲得のために法的なアドバイスがもらえる
親権の問題を夫婦で解決できない場合は、調停や裁判の手続きに移行します。
その場合、「自分が普段子供を監護・養育している」という実績を証拠として提出する必要があるでしょう。
弁護士に相談することで、どのような証拠を揃えておくべきか、親権獲得のためにどのような行動を取るべきか、またはどのような行動をとるべきではないか、法的な観点からアドバイスをもらうことができます。
弁護士の指導のもと親権獲得のために準備しておけば、親権の問題で有利に働く可能性が高まるでしょう。
②親権の交渉を任せられる
親権について弁護士に依頼すると、弁護士はあなたの代理人となります。つまり、あなたの代わりに相手方と親権について交渉していくことができます。
さらには、親権を獲得するだけでなく、養育費についての交渉も任せることができます。
③親権の獲得が難しい場合、面会交流や監護権の交渉をしてもらうことができる
残念ながら親権の獲得は難しそうだという場合も、子供と定期的に接する機会を持てるように、面会交流や監護権の交渉を任せることができます。
面会交流は、定期的に行うことで子供が両親のどちらからも愛されていると実感できる大切な機会です。
離婚後子供と合わせたくないと思う相手方が多いのも事実ですが、弁護士であれば、面会交流が大切な機会であることを法的な観点から説明し、充実した面会交流ができるよう交渉することができます。
④調停や裁判になった場合、法的手続きを代理で行ってもらえる
夫婦間の話し合いで、親権について折り合いがつかない場合は、離婚調停・審判・離婚裁判の手続きに移行します。
このような裁判所の手続きはご自身でも行うことができますが、申立書や主張書面など、なじみのない書面を、法的根拠に基づき、ご自身に有利に働くように記載しなければなりません。
また、裁判期日に自ら出頭し、自らの主張を的確に裁判所へ伝えなければなりません。これらの手続きをご自身でこなすのは、時間的にも精神的にも負担が大きいでしょう。
弁護士に依頼すれば、法的手続きを代理で行ってくれるだけでなく、代理人として調停委員や裁判官にも効果的に主張してくれるでしょう。
⑤親権を獲得した後の争いを未然に防げる
親権を獲得すれば安心というわけではありません。親権を獲得しても、相手方から養育費が支払われないというトラブルもよくある話です。
弁護士へ親権について相談しておくことで、親権獲得時に養育費の支払い義務についても取り決めをし、公正証書を作成するなどの対策を取ってもらえるでしょう。
離婚問題に詳しい弁護士であれば、様々なトラブルを熟知しているため事前に準備でき、離婚後も安心して生活できるでしょう。
親権について弁護士へ相談すべき5つのケース
親権問題をいつ弁護士に相談するべきかお悩みの方もいらっしゃると思いますが、特に以下の事情がある場合はできるだけ早く弁護士に相談すべきといえるでしょう。
- 相手が子供を連れて家を出て行ってしまった
- DVやモラハラを受けている
- 父親側が親権を獲得したい
- 親権獲得の際に自分に不利な事情がある
- 話し合いで合意できない・調停を申し立てられた
①相手が子どもを連れて家を出ていってしまった
親権者を決めるうえで最も大切なことは「子供の利益を優先する」ということです。これは、「どちらと一緒に暮らした方が子供は幸せか」ということです。
相手方が子供を連れて別居している場合、相手方に監護実績ができてしまうだけでなく、子供の生活が別居先に馴染んでしまいます。
その結果、あなたが親権を主張しても、子供が再び生活環境を変えなければならないことは、子供の利益に反するとして、親権が認められないおそれがあります。
相手方が子供を連れて別居した場合は、早急に弁護士に相談しましょう。
子供の連れ去り別居については、以下のリンクで詳しく解説しています。ご参考ください。
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②DVやモラハラを受けている
DVやモラハラの被害を受けている場合は、夫婦での話し合いは成立しないことが考えられます。そのため、早急に弁護士に相談すべきでしょう。
弁護士が入ることで、代理人として、あなたの言い分を主張し、交渉していきます。相手方も交渉相手が弁護士であれば、冷静に話し合うことができるでしょう。
また、相手方を親権者として離婚した後、子供が相手方からDV、モラハラ、ネグレクトを受けている場合は、親権者を変更することができます。
少しでも子供の被害を少なくするため、なるべく早く弁護士にご相談ください。
③父親側が親権を獲得したい
親権争いが深刻化し、裁判にまで発展した場合、父親が親権を獲得できる可能性は低いのが実情です。
父親の親権獲得が不利な理由としては、父親は日中仕事へ行っているため、子供の面倒を主に見ているのは圧倒的に母親であることが多いことが挙げられます。
母親と比べると、父親はどうしても子供と接する機会が少なくなってしまうため、親権を獲得しにくいのです。
そのため、父親が親権を獲得したい場合は弁護士に依頼して、法的主張をしてもらうことを検討しましょう。
父親の親権については、以下のリンクで詳しく解説しています。ご参考ください。
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④親権獲得の際に自分に不利な事情がある
ご自身が子供を虐待してしまった、育児放棄してしまった、など不利な事情がある場合は弁護士に相談しましょう。
親権獲得に向けたアドバイスがもらえるだけでなく、親権を獲得できなかった場合も、定期的に子供と接することができるよう対策してもらえるでしょう。
また、ご自身の不倫で離婚が決まった場合では、相手方から、不貞行為を理由に親権は渡さないと言われるかもしれませんが、不貞行為が親権に影響することはほとんどありません。
しかし、心配な方は弁護士に相談すると安心でしょう。
⑤話し合いで合意できない・調停を申し立てられた
夫婦の話し合いでは親権について決めることができず、調停に移行する場合は、早急に弁護士に相談しましょう。
調停は調停委員を間に挟んだ話し合いであり、弁護士は代理人として、調停委員に対し、あなたが親権者としてふさわしいこと及びその理由を説得的に主張することができます。
その結果、調停委員を味方につけることができる可能性もあります。
また、相手から調停を申し立てられた場合には、相手が弁護士をつけていなくても、つけていても、弁護士に相談するべきタイミングといえるでしょう。
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※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。
親権に強い弁護士の選び方
親権問題を弁護士に相談する際は、親権に強い弁護士を選ぶことが大切です。どのような弁護士を選ぶべきかについては、以下の点を留意しましょう。
- 親権争いなどのトラブルに精通しているか
- 親権に関する解決実績は豊富か
- 親権や離婚についての説明がわかりやすいか
親権争いなどのトラブルに精通しているか
弁護士と聞くと、どんな問題にも精通しているイメージを持たれるかと思いますが、弁護士や法律事務所によって力を入れている分野が異なるため、すべての弁護士が親権争いなどのトラブルに詳しいわけではありません。
そのため、弁護士を選ぶ際には、「離婚問題や親権問題に精通している弁護士」を選ぶようにしましょう。
親権に関する解決実績は豊富か
親権問題に強い弁護士を選ぶ際に、法律事務所のホームページを参考にされる方も多いでしょう。
その際、ホームページで以下の点を確認しましょう。
- 親権問題についての解決事例が多く掲載されている
- 親権問題についてのコラムが多く掲載されている
解決事例やコラムを多く掲載している事務所は親権問題に多く取り組み、また知識も豊富であるといえるでしょう。
親権や離婚についての説明がわかりやすいか
親権や離婚については専門用語も多く、分からないこともあると思います。
そのような場合に、質問できる和やかな雰囲気があるか、説明は分かりやすいか、分かるまで説明してくれるかという点はとても重要です。
弁護士の説明が分かりにくければ、親権や離婚について不利になってしまう場合もありますし、「この弁護士で大丈夫かな?」と不安を感じてしまうかもしれません。
弁護士を選ぶときは、説明が分かりやすく相性の良い弁護士を選ぶようにしましょう。
親権トラブルにかかる弁護士費用はいくら?
親権問題を弁護士に依頼する際は、弁護士費用がかかります。弁護士費用には大きく分けて着手金と成功報酬があります。
- 着手金 ⇒弁護士に依頼する際に支払う費用
- 成功報酬 ⇒事案が成功して解決した際に支払う費用
親権争いは、協議、調停、裁判といくつかの解決手続きがあり、方法ごとに金額が異なります。
おおよその相場は以下のとおりです。
ただし、具体的な金額は弁護士相談時に見積もりを取ると良いでしょう。
依頼内容 | 着手金の相場 | 成功報酬の相場 |
---|---|---|
協議の依頼 | 20万~50万円 | 20万~50万円 |
調停の依頼 | 20万~50万円 | 20万~50万円 |
裁判の依頼 | 30万~50万円 | 30万~50万円 |
離婚について依頼する際の弁護士費用については、以下のリンクでも詳しく解説しています。ご参考ください。
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親権を弁護士に相談する際の注意点
弁護士へ親権について相談する際には、いくつか注意すべきことがあります。
- 可能な限り早めに相談する
- 質問内容や優先順位を決めておく
①可能な限り早めに相談する
弁護士への相談は、「離婚しようか考えている」「親権について考えている」など、離婚を切り出す前から利用することができます。
このように早い段階から弁護士に相談することで、離婚全体に対しサポートやアドバイスを受けることが可能です。
②質問内容や優先順位を決めておく
弁護士への相談は、30分~1時間と時間枠が決まっています。そのため、質問や相談したい内容は事前にまとめておくと効率的です。
例えば、以下のように、
- 親権を獲得したい
- 面会交流を充実させたい
という漠然とした相談内容では、弁護士から具体的なアドバイスをもらうのは難しくなってしまいます。
そこで、
- 現在の監護状況
- 子供の年齢や養育状況
- 離婚原因
- 月〇回〇時間面会交流をしたい
など、より具体的に相談内容をメモし、的確なアドバイスをもらうようにしましょう。
親権に関する弁護士法人ALGの解決事例
弁護士介入により親権を獲得して協議離婚が成立した事例
事案の概要
依頼者は相手方との間に子供を出産し、同居期間数ヶ月で実家へ戻ることになりました。依頼者としては、親権を獲得して離婚したいが、相手方と話し合いができないため当事務所に依頼されました。
担当弁護士の活動
担当弁護士は、相手方が離婚に対してどのように考えているのかが分からなかったため、アンケートを作成し、相手方の意向を確認することから始めました。
結果
相手方からのアンケートの返送により、離婚に応じる意思があること、親権は求めていないことが分かり、親権を獲得して早期に離婚成立することができました。
夫の子供連れ去りに対して弁護士の即時対応により親権を獲得できた事例
事案の概要
依頼者は、相手方と別居を開始し離婚について協議していましたが、依頼者の金銭問題や、相手方が子供(2人)の親権を強く主張したため、協議離婚は成立しませんでした。
その後、相手方が依頼者の同意なしに長男を連れ去ってしまったため、今後の手続きについて依頼されました。
担当弁護士の活動
担当弁護士は依頼いただいた週のうちに監護者指定及び子の引渡し・同保全処分を申し立てました。相手方も同じように監護者指定等の審判と離婚調停を申し立ててきました。
調停では、依頼者の金銭問題を追及されたため、依頼者の金銭管理能力を信頼してもらえるよう家計収支表の作成に努めました。
しかし、相手方がなおも金銭管理について指摘しようとしてきたため、訴訟で争う意向を示すと、次回期日で突如調停を成立させることになりました。
結果
監護者指定及び子の引渡し・保全処分では、依頼者が子供らの監護者として適切であると判断されたため、長男を引き渡してもらうことができました。
離婚調停では、引き続き相手方は親権を争ってきましたが、説得を続けて離婚が成立しました。
弁護士の助言により粘り強く調停を続けた結果、男性側(父親)の親権を獲得できた事例
事案の概要
依頼者は、相手方と子供と同居中でしたが、離婚には双方が合意していました。しかし、親権について争っている状態だったため、今後の対応について依頼されました。
担当弁護士の活動
夫婦で離婚の意思は合致していたため離婚調停を申し立てました。調停中、依頼者は子供の面前で夫婦喧嘩を繰り返すことに大変なストレスを感じており、別居を検討していました。
しかし、担当弁護士は親権の獲得には同居の継続が必要であることを助言しました。
結果
最終的には、
- 双方で子供を月15日ずつ主に監護すること
- 親権者は依頼者とする
という内容で、離婚調停が成立しました。
親権についてお悩みの方は弁護士法人ALGへご相談ください!
親権は、お子様の今後の未来のために大切な問題です。親権問題でお悩みの方は、私たち弁護士法人ALGにご相談ください。
私たちは、離婚問題や親権問題に詳しい弁護士が多数在籍しております。ご相談者様のお悩みを丁寧にヒアリングし、解決できるよう尽力いたします。
親権は夫婦で揉めてしまうことも多く、精神的負担が大きくなってしまうでしょう。
弁護士であれば、あなたの代理人として相手方と交渉していくため、精神的負担を軽減することができます。
親権についてお悩みの場合は、まずは一度私たちにお話をお聞かせください。
離婚のご相談受付
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※事案により無料法律相談に対応できない場合がございます。※法律相談は、受付予約後となりますので、直接弁護士にはお繋ぎできません。 ※国際案件の相談に関しましては別途こちらをご覧ください。

保有資格 弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)