債務整理で家族に影響はある?注意すべき5つのケース・対処法など
債務整理をしても、ご家族に直接的な影響が及ぶケースはそれほど多くありません。
どちらかといえば、債務整理を適切に行わずに借金が膨らんでしまう方が、ご家族に迷惑をかける可能性があります。
この記事では、債務整理がご家族に与える影響について、注意すべき5つのケースや対処法を解説していきます。
借金の返済に追われて苦しいものの、ご家族への影響が心配で債務整理に踏み切れない方の参考になれば幸いです。
目次
債務整理が家族(子供)に与える影響は?
債務整理が原因で、ご家族や子供に直接的に不利益が生じることは基本的にはありません。
債務整理は借金問題を解決して経済生活の再建を図ることを目的とした救済制度であって、債務者に制裁を与えるものではないからです。
あくまで債務者個人の借金に関する手続きなので、ご家族の信用情報に直接影響したり、子供の進学や就職に影響したりする心配はありません。
適切な方法を選択すれば、ご家族に迷惑をかけずに債務整理を進められる可能性があります。
家族の信用情報に影響はない
債務者が債務整理をしても、ご家族の信用情報に影響しません。
信用情報は個人単位で管理されるため、債務整理をすることで信用情報機関に事故情報が登録される(=ブラックリストに載る)のは債務者本人のみです。
「配偶者」「子供」「同居家族」といった理由だけで、ブラックリストに登録されることはありません。
ご家族本人の信用情報に問題がなければ、ご家族がローンを組んだり、クレジットカードを作ったりすることも可能です。
子供の進学・就職・結婚にも影響はない
親が債務整理をしても、子供の進学や就職、結婚に基本的には影響しません。
進学や就職は、あくまで子供本人の努力や実力で判断されるものです。
学校や企業が家庭の信用情報を調べることはありませんので、親の借金や債務整理が原因で不利になるケースはありません。
債務整理をした本人には、一部の職業や資格に制限がかかる場合がありますが、親が債務整理をしていても、子供は自由に職業を選び、資格を取得できます。
結婚についても同様です。個人が第三者の信用情報を確認することはできませんし、債務整理をした事実は戸籍や住民票に記載されないため、書類から知られる心配もありません。
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債務整理によって家族に影響がある5つのケース
「債務整理をした」という理由だけでご家族に直接的な不利益が及ぶことはないものの、場合によってはご家族に間接的に影響が及ぶケースがあります。
とくに、次に挙げる5つのケースでは注意が必要です。
- 家族が借金の保証人になっている場合
- 子供の奨学金の保証人になる場合
- 住宅や車などの財産が処分される場合
- 家族カードを利用している場合
- 債務者が死亡した場合
①家族が借金の保証人になっている場合
ご家族が借金の保証人になっている場合、債務整理をするとご家族が代わりに請求を受ける可能性があります。
「家族だから」という理由だけで、ご家族が借金返済の請求を受けることはありません。
ただし、ご家族が保証人となっている借金を債務整理すると、保証人は返済義務を免れることができません。
債権者は、債務整理によって債務者本人に請求できなくなった借金を保証人に請求できるためです。
個人再生や自己破産では整理対象が選べないので、夫婦でペアローンを組んでいたり、親が奨学金の保証人になっていたりするケースはとくに注意が必要です。
②子供の奨学金の保証人になる場合
親が債務整理をして事故情報(ブラックリスト)に登録されている間は、子供の奨学金の保証人になることができません。
奨学金は子供が借りるものなので、親が債務整理をしていても奨学金の審査に影響はありません。
ですが、奨学金の申し込みには保証人が必要なケースが多く、親がブラックリストに登録されていると保証人の審査で「保証人として不適格」と判断されるケースがあります。
もっとも、信用情報に問題のない配偶者が保証人になることは可能ですし、保証料を支払って「機関保証制度」を利用すれば保証人を立てなくても奨学金が借りられます。
詳しくは弁護士に相談されるといいでしょう。
③住宅や車などの財産が処分される場合
債務整理をすると、住宅や車などの財産が処分されて、ご家族の日常生活に影響が出る場合があります。
個人再生や自己破産では、債務者名義の住宅や車といった財産が回収・処分されるケースがあります。
自宅に住めなくなって引っ越しを余儀なくされたり、生活に欠かせない車を手放すことになったりすれば、ご家族の日常生活に支障をきたしかねません。
生活環境の変化がご家族の精神的不安につながる可能性もあるので、債務整理の手続きをはじめる前に、財産の状況やご家族への影響を検討し、適切な手段を選択することが重要です。
④家族カードを利用している場合
債務整理をすると、家族カードが利用できなくなる場合があります。
債務整理をした本人名義のクレジットカードは当然ながら、そのカードに紐づく家族カードも強制解約されて利用できなくなるためです。
光熱費や生活費の支払いにクレジットカードを使っていると、支払いに支障が出ることがあるので注意しましょう。
なお、債務整理をして事故情報(ブラックリスト)に登録されている間は、クレジットカードの審査に通りにくくなるため、カードの新規作成も難しくなります。
信用情報に問題のないご家族名義のクレジットカードを作るか、デビットカードやプリペイドカードで代用するなど、必要に応じて対策を講じておくのも大切です。
債務整理をするとクレジットカードがどうなるのか詳しくお知りになりたい方は、以下のページもご覧ください。
⑤債務者が死亡した場合
任意整理や個人再生の後、返済中に債務者が亡くなってしまった場合、残りの借金は家族が相続することになります。
債務者が亡くなっても借金は自動的にはなくならず、相続した家族が返済する必要があります。
ご家族に迷惑をかけたくなくて、借金や債務整理の事実を内緒にしてる方も少なくありません。
ただし、借金返済中に債務者が亡くなると、結果的にご家族に迷惑がかかる事態になりかねません。
借金が高額な場合は「相続放棄」もできますが、万が一のときにご家族が慌てずに済むよう、事前に打ち明けることも検討しましょう。
債務整理は家族に内緒でできる?
債務整理は、ご家族に内緒で進められる場合があります。
債務整理の主な方法は、任意整理・個人再生・自己破産の3つですが、なかでも任意整理は裁判所を介さずに手続きが行えるので、ご家族に知られずに進めやすいです。
一方、個人再生や自己破産は裁判所を介するため、次のようなことがきっかけでご家族にバレる可能性が高く、秘密にするのは難しい傾向があります。
ご家族に知られずに借金問題を解決したい方は、まず任意整理を検討してみましょう。
- 裁判所や債権者から届いた郵便物をご家族に見られた
- 裁判所へ家計の収支状況を報告するにあたり、ご家族の協力が必要
- 日常的に官報を確認しているご家族がいる
- 自宅や車が回収・処分された など
ご家族に内緒で債務整理をしたいとお考えの方は、以下のページをご覧ください。
債務整理で家族への影響を抑える方法
ご家族への影響を抑えつつ債務整理をするには、任意整理を選びましょう。
任意整理は、債務整理のなかで最もご家族への影響が少ない方法だからです。
任意整理は整理対象とする借金を選択できるので、「ご家族が保証人となっている借金」や「返済中の住宅・車のローン」を除外すれば、ご家族に影響が及ぶ心配はありません。
もっとも、借金の金額や収入状況によっては、任意整理ではなく個人再生や自己破産が選択肢になる場合があります。
まずは弁護士に依頼して、裁判所や債権者から直接連絡が来ないようにしたり、保証人や財産への影響を最小限に抑える方法をアドバイスしてもらうなどの対策が重要です。
任意整理によるご家族への影響が心配な方は、以下のページもご覧ください。
さらに詳しく任意整理_家族に影響債務整理で家族への影響がご心配な方は弁護士法人ALGにご相談ください。
債務整理は、適切な手続きを踏むことでご家族への影響を最小限に抑えることができます。
とはいえ、ご自身だけでは判断が難しいケースも多いでしょう。
債務整理によるご家族への影響が心配な方は、おひとりで抱え込まず、弁護士法人ALGまでご相談ください。
ご自身の状況に合った債務整理の方法や、ご家族にどのような影響が及ぶのかなど、まずは不安や疑問をお聞かせください。
ご家族と一緒に安心して生活が立て直せるよう、丁寧にサポートいたします。
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監修:弁護士 谷川 聖治 / 弁護士法人ALG&Associates福岡法律事務所 所長
監修:弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 所長
保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:41560)
福岡県弁護士会所属。私たちは、弁護士名、スタッフ 名を擁し()、東京、を構え、全国のお客様のリーガルニーズに迅速に応対することを可能としております。