セクハラ被害の慰謝料の請求は弁護士法人ALGへ
「エントラップメント型」のハラスメントとは?特徴や典型例など


エントラップメント型ハラスメントとは、普通の会話からはじまって、加害者が自分の価値を高めて権威づけていき、逃げ道を塞いだうえで性的な話題にすり替え、性的な関係を強要することをいいます。
被害者は以前から知り合いで、すでに人間関係が形成されていることもあり、行われたことが性被害だと気付かないケースもあります。
では、エントラップ型ハラメンストの被害に遭うのは、どのような場面で起こるのでしょうか?また慰謝料請求はできるのでしょうか?
そこで、本記事では、
- エントラップメント型のハラスメントとは?
- エントラップメント型ハラスメントが起こり得る場面
- エントラップメント型の性被害に対する慰謝料請求
など、「エントラップメント型のハラスメント」に焦点をあてて、詳しく解説していきます。
目次
「エントラップメント型」のハラスメントとは?
エントラップメント型のハラスメントとは、物理的・精神的に逃げ道を徐々に遮断していき、明確な暴力がなくても当事者の弱みに付け込むかたちで逃げられない状況に追い込んで、性交渉を強要するというものです。望まない性交が起こる最も典型的なプロセスだとされています。
普段あまり聞きなれない言葉ですが、語源は英語で、「罠にはめる」という意味からつけられました。
望まない性交には、「奇襲型」、「飲酒や薬物を伴う型」、「家庭内性暴力型」、そして、「エントラップメント型」の4つに分類することができるとされています。この中で最もハラスメント被害が多いとされるのが「エントラップメント型」であるといわれています。
被害者は性被害だと気づきにくい
すでに被害者と加害者のなかで人間関係が形成されているときは、自分自身の身に起きたことが性被害だと気付きにくいことがあります。
性被害を受けたあとも、加害者と同じ職場や学校などのコミュニティで生活をしていかなければならないとなると、された行為を性暴力と認識すること自体が難しいです。
自らが性暴力を受けたと認識した場合、性暴力や加害者に対処することで、今まで培ってきたキャリアを捨てなければならないとか、大きく生活環境を変えないといけないと思ってしまいます。
そのため、自分が性被害を受けたと思うことが難しいのです。
また、被害者のなかには、「自分のせいではないか」と思う人もいたり、「大した出来事ではない」と思おうとする人もいたりして、自分の身に起きたことを性被害だと認識するのに時間がかかることがあります。
エントラップメント型ハラスメントが起こり得る場面
エントラップメント型ハラスメントは、すでに上下関係が存在していたり、被害者の弱みに付け込んだりして行われるケースが多いとされています。
なかでも、次のような環境で、権力・立場を利用したハラスメントは起こり得る可能性が高いと考えられます。
- 職場(上司と部下、事業主と従業員など)
- 学校(教師と生徒、先輩と後輩など)
- 芸能界(監督と役者、舞台演出家と劇団員、プロデューサーと俳優など)
- 家庭(親と子、兄と妹など)
- 宗教団体(教祖と信者など)
エントラップメント型ハラスメントの典型例
エントラップメント型ハラスメントだと思われる例として具体的に次のようなものが挙げられます。
- 単位を落として留年しそうな生徒に対して、教授が個人的に授業して単位をあげると誘い、性的な行為を強要した
- 人事権をもった映画監督がキャスティングを条件に役者に性的な行為を迫った
- 事業主が従業員に昇進と賃金の値上げをする見返りに愛人になるように強要した
- 同級生からいじめを受けていて精神的に弱っている生徒に優しく接し、信頼関係を構築したあとに弱みに付け込むかたちで教師が性的な行為を強要した
- 絶対的権限のある宗教法人の教祖が、信者を洗脳して性的暴行を行った
- 就職活動中の女子学生に対して、就職を希望している企業の人事担当者が食事に誘い、内定を引き換えに性的な行為を強要した など
このように表現すると分かりやすいですが、実際は、加害者が被害者に対してじわじわと影響を強めていくので、被害者はなかなか気付けないのです。
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エントラップメント型の性被害に遭ったときの相談先
エントラップメント型の性被害に遭っても第三者に相談するのは、大変な勇気がいるかと思います。
特にエントラップメント型の性被害は、本人にとってはそれが性被害かどうかすら自信をもって判断できない場合もあるからです。
しかし、勇気をもって、相談することをお勧めします。
相談することで泣き寝入りを避けることができますし、信用できる相談先であれば、精神的不安を解消してくれ、今後どのようにするべきか最善の方法を一緒に考えてくれます。
エントラップメント型の性被害にあった際の主な相談先は次のとおりとなります。
【性犯罪・性暴力被害について】
- 内閣府「性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター」
医療的支援、心理的支援、警察への同行支援、弁護士など専門家を紹介する法的支援などを行ってくれます。
- 内閣府「性暴力に関するSNS相談“Cure time”」
電話で話しにくい方に向けてチャットで話を聞いてくれます。
- 警察「性犯罪被害相談電話」
性犯罪・性暴力被害などの相談に応じる警察の窓口です。
- 弁護士
加害者に対して刑事罰を与えたい、慰謝料を請求したい場合に相談するのが有用です。
【その他:女性の人権・女性に対する暴力について】
- 法務局・地方法務局「女性の人権ホットライン」
女性をめぐる様々な人権問題についての相談窓口です。
- 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)「職場におけるセクシャルハラスメント」
職場で受けたセクハラについての相談を受け付けてくれます。
- 男女共同参画センター「女性センター」
女性が抱える様々な問題に関する相談を受け付けてくれます。
エントラップメント型の性被害に対する慰謝料請求
エントラップ型ハラスメントの性被害は刑法上の不同意性交罪にあてはまる可能性があります。
その場合はもちろん、民事上の不法行為となりますので、不法行為に基づく損害賠償請求(慰謝料請求)を行うことが可能です。
慰謝料の金額は、行為態様、加害者と被害者の関係性、被害の程度などによって大きく変わります。
しかし、エントラップ型ハラスメントの性被害は、分かりやすい暴行や脅迫をされていないことが多く、「同意の上だった」と加害者が事実関係を否定して真摯な反省を行わず、慰謝料の支払いを拒否する可能性があります。
そのような場合は、被害に遭った直後から、警察に被害申告を行い、証拠を保全して刑事上の手続きを進めてもらうことが有用です。
性被害が他人に知られるのを避けたいと警察へ届けることに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、刑事事件として捜査が始まれば、加害者は事件の重大さを認識して、反省しやすく、被害弁償(慰謝料の支払い)にも積極的になると考えられます。
さらに警察の厳しい捜査や客観証拠の収集によって、加害者が事実関係を偽ることも困難になると考えられます。
警察への被害届の提出や慰謝料請求などは、ご自身のみで対応されるとうまく進まない可能性もあります。まずは、一度弁護士に相談し、法的なアドバイスをもらいながら進めるのをお勧めします。
弁護士のサポートを受けるメリット
エントラップ型ハラスメントの被害に遭った際は、弁護士のサポートを受けることをお勧めします。
弁護士のサポートを受けると次のようなメリットが挙げられます。
- 最大の味方となってくれる
被害者の気持ちを最大限に配慮して、ご希望に沿った最善の解決方法を提案し、サポートしてくれます。弁護士は依頼者の味方ですので、中立の立場である警察に比べ、安心して話すことができます。
- 代わりに加害者と直接交渉してもらえる
加害者と直接対峙するのは、大変な精神的負荷がかかるものです。弁護士に依頼すれば、一切の連絡は弁護士を通すことになり、精神的負担が大幅に軽減し、時間や手間も省けます。
- 有効で客観的な証拠の収集についてアドバイスを受けることができる
慰謝料請求をするにも、警察に被害を申告するにも、性被害に遭ったことを証明する客観的な証拠が重要です。
弁護士であれば、どのような証拠が必要で、その証拠をどのように集めればいいのかなどをアドバイスしますので、有利に進められる可能性が高まります。
性被害に対するお悩みは弁護士法人ALGの女性弁護士へご相談ください。
上下関係や当事者の弱みに付け込んで、逃げられない状況に追い込んで性的な関係を強要するエントラップメント型ハラスメントは、とても悪質であり、そのまま放置しておいてはいけません。
エントラップメント型ハラスメントの場合、被害者自身が被害に遭ったことに気付きにくいという性質もあります。
エントラップメント型ハラスメントに遭ったかもしれないと思う方は、ますは弁護士にご相談ください。
事実関係を確認したうえで、ハラスメントに該当する可能性がある場合は、適切な解決方法をご提案させていただきます。
弁護士法人ALGには、女性弁護士が多数在籍しており、話しにくい内容も、安心してお話しいただけるように最大限配慮しております。
また、性犯罪問題を解決に導いてきた実績も豊富ですので、これまでに培った経験やノウハウを活かして、ご希望に沿った解決ができるように尽力いたします。
まずは、お気軽に弁護士法人ALGにご相談ください。
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