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セクハラの種類と具体例|これってセクハラかも…と感じたら

監修
監修弁護士 谷川 聖治 弁護士法人ALG&Associates執行役員

セクハラ被害を受けていると感じて、毎日つらい思いをしているけれども、実際セクハラにあてはまるのかわからない方はいませんか?セクハラは、主に4つの種類に分かれています。

そして、時代の流れとともにセクハラの種類は多様化しています。そこで本記事では、セクハラの種類について、具体例を交えて詳しく解説していきます。

自分のケースがセクハラにあてはまるのか、ぜひ参考になさってください。

セクハラとは

セクハラは企業が防止措置義務を負う対象になる行為として、男女雇用機会均等法第11条に定められており、同1項によれば、「職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されること」と定義されています。

セクハラは、職場環境の問題として取り上げられることが多かったのですが、最近では、職場外の「人格権侵害」の問題としても顕在化してきています。 例えば、学校や顧客、取引先、宗教団体などが挙げられます。

どこからが「セクハラ」といえるのか?

どこからがセクハラか、という点について、画一的な基準があるわけではありませんが、一般的に、セクハラをしたとされる者の言動が自身の意思に反しているかどうか、または自身が不快と感じたのかどうかがひとつの判断基準になると考えられています。

また、セクハラは男性から女性に対するものと思われがちですが、女性から男性に対するものや、同性間においても起こり得ます。

セクハラの種類と具体例

セクハラには、下記図のとおり、大きく分けて次の4種類があります。

  • 対価型セクハラ
  • 環境型セクハラ
  • 制裁型セクハラ
  • 妄想型セクハラ

次項よりそれぞれ詳しく解説していきましょう。

①対価型セクハラ

対価型セクハラとは、労働者の意に反する性的な言動に対する拒否や抵抗などの対応により、労働者が降格、減給、労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外など、労働条件に不利益を受けることをいいます。

事業主や上司、先輩、取引先の担当者など優位な立場にいる人が、その地位を利用して、性的な言動を強要するのが特徴です。

典型的な例に次のようなものがあります。

  • 会社の上司が部下に対して性的な関係を求めたが、拒否したため、不利益な配置転換をさせた
  • 事業主と労働者が一緒に外出している際に、事業主が腰や胸などを触り、抵抗されたため労働者を降格させた
  • 上司や同僚の繰り返される性的な発言に苦言を呈したら、プロジェクトチームのメンバーから外された
  • 内定先の人事担当者に性交渉を迫られたが拒否したら、内定を取り消された
  • 上司に昇進・昇格させる対価として、性交渉を求められた

②環境型セクハラ

環境型セクハラとは、労働者の意に反する性的な言動によって、労働者の働いている環境が不快に感じられるものとなってしまい、労働者の能力発揮に重大な悪影響がおよぶなど、その労働者が就業していく上で看過できない程度の支障が生じることをいいます。

環境型セクハラを行っている者は、性的な言動をコミュニケーションの一環だと思い込んで、自覚がないケースもあります。

環境型セクハラは、さらに「視覚型セクハラ」、「発言型セクハラ」、「身体接触型セクハラ」の3種類に分類されます。

次項より、それぞれ詳しく解説していきます。

視覚型セクハラ

視覚型セクハラとは、相手の視覚に訴える類型のセクハラを指します。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 再三抗議しているにもかかわらず、事務所内にヌードポスターが掲示されているため、就業意欲が低下した
  • 男性社員が会社の机で休憩時間中に、他の女性社員の目にも触れるような状態で、スマートフォンでアダルトサイトを見ており、これが苦痛で満足した休憩をとることができない
  • 男性社員が、自分たちが全員裸で踊っている動画をみせてきたため、これを苦痛に感じて就業意欲が低下した

発言型セクハラ

発言型セクハラとは、性的な発言をする類型のセクハラを指します。褒めているつもりで発言したことも、発言された側が不快に感じればセクハラになります。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 上司に「今まで何人と付き合ったの?何人との経験があるの?」などと聞かれ、これに苦痛を感じて仕事が手につかない
  • 上司から「結婚はまだですか?」などと繰り返し質問されたため、職場に居づらくなった
  • 同僚が取引先の担当者に「○○は不倫している」などと吹聴し、取引先へ訪問しづらくなり、営業成績が下がった

身体接触型セクハラ

身体接触型セクハラとは、相手の身体に触る類型のセクハラを指します。軽いスキンシップのつもりで行った行為も、身体を触られた側が不快に感じればセクハラにあてはまります。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 恒常的に上司が腰に手を回したり、髪を触ってきたりするので、これを避けるために上司の動向を気にする必要があり、業務に集中できない
  • 男性上司が、パソコンを操作する女性部下に対し、「こう操作するんだよ」と言って突然手を重ねてきたため、これを苦痛に感じて仕事が手につかない
  • 会社の飲み会で突如上司に抱きつかれてキスを強要されたため、これがトラウマになって職場に行くのが怖い

③制裁型セクハラ

制裁型セクハラとは、セクハラの加害者が持つ性差別的な価値観に基づいた発言やこの価値観から外れる者を抑圧するような振る舞いをする類型のセクハラを指します。直接身体に触れずとも、態度に表れることが多いのが特徴です。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 男性上司が、女性部下に対して、「女はお茶汲みだけしてればいいんだ」などといった発言をする
  • 子育て中の従業員に、「時短勤務はいいよな」といった発言をする
  • 面接時に面接の応募者に「どうして子供がいるのに仕事をしたいのか?子供が可哀そうではないか?」といった質問をする
  • 女性上司から「男のくせにだらしない」といった発言が繰り返される

④妄想型セクハラ

妄想型セクハラとは、相手が自分に好意を抱いていると勝手に決めつけて、相手に勘違いした言動を行うセクハラを指します。基本的にセクハラをしている者は、セクハラをしているという自覚がない場合が多いです。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 両想いだと思い込んで、四六時中メールやSNSメッセージを送ってくる
  • 仕事のない休日にしつこく食事やデートの誘いをしてくる
  • 毎日出勤時の服装を評価してくる

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これもセクハラ?多様化するセクハラの種類

セクハラの種類は時代の流れとともに多様化しています。上記で解説したセクハラの種類のほかに、最近増加傾向にあるセクハラを次項より解説していきましょう。

メール・SNSを利用したセクハラ

近年、急速なインターネット接続のインフラ普及等により、旧来のライフスタイルは大きな変貌を遂げました。それと同時に、メールや、LINE・フェイスブック・インスタグラムなどのSNSを利用したセクハラも多発しています。

典型的な例は次のようなものがあります。

  • メールやSNSで何度も性的なメッセージが送られてくる
  • メールやSNSが送られるたびに不快な思いを抱く内容が記載されている
  • メールやSNSでしつこく食事やデートの誘いをしてくる
  • 仕事以外の関係のない内容を何度もメールやSNSで伝えてくる

同性間でのセクハラ

セクハラは、必ずしも異性間だけの問題ではありません。同性間でのセクハラもあります。また現代は性自認・性的指向などの多様化に伴ってLGBTQの権利の尊重が認められてきています。

しかし、LGBTQの方が周囲に自身の性自認・性的指向などを秘匿していた場合に、周囲の無配慮な言動によって被害に遭うケースもあります。

典型的な例には次のようなものがあります。

【女性から女性へのセクハラの具体例】

  • なぜ結婚していないのか、子供がいないのかを執拗に問われる
  • 同僚が当該女性職員について、「○○は顧客に色目を使っているから営業成績がいい」などといいふらす
  • 結婚予定の部下に対し「身体で彼を射止めたの?」などと発言する

【男性から男性へのセクハラの具体例】

  • 飲み会の場で裸踊りをさせられる
  • 嫌がっているのにキャバクラや風俗店に同行することを強要する
  • 言動が「女性っぽい」という理由で気持ち悪がられる
  • 上司が「お前は同性愛者だろう」と部下をからかう

男性への逆セクハラ

逆セクハラとは、主に女性から男性に行われるセクハラを指します。

本来、セクハラは、客体が女性であると男性であるとを問わずに成立しますが、昭和における女性差別を背景に、一般的に「セクハラは男性から女性に行うもの」という考えが根強いことから、“逆セクハラ”という言葉が生まれました。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 女性の上司が、毎日露出の多い服装を来てくるので目のやり場に困る
  • 女性の先輩が、頻繁に過度なボティタッチをしてくる
  • 女性の同僚が、仕事中に恋人の有無や経験人数など私的な質問ばかりしてくる

就活セクハラ

就活セクハラとは、就職活動中の就活生やインターン生にたいして行われるセクハラをいいます。

主に就職希望先の面接、OB(OG)訪問、インターンシップの際に、採用する側・採用される側という地位の差を利用して、インターン生へセクハラを行って苦しめる行為です。

典型的な例には次のようなものがあります。

  • 面接時に、「彼氏(彼女)いるのか?」、「結婚する予定はあるのか?」など私的な質問ばかりされた
  • OB訪問した際に無理やりお酒を飲まされて、キスをされ、自宅に来るように強要された
  • インターンシップ中に社員の担当者から執拗に連絡先を聞かれ、食事やデートの誘いを受けた

セクハラ被害を受けたら慰謝料請求が可能

セクハラ行為を受けて精神的苦痛を感じた場合は、セクハラ行為を行った加害者に対して慰謝料請求が可能です。

職場内で起きたセクハラ行為の場合は、加害者本人だけでなく使用者責任を問うことで会社にも請求できる場合があります。

セクハラ被害での慰謝料額は、セクハラを受けた頻度、期間、内容、悪質性などを総合考慮のうえ、算定されますので、慰謝料請求を検討されている方は弁護士に相談して進めることをお勧めします。

慰謝料請求を弁護士に相談するメリット

セクハラ被害での慰謝料請求を検討されている方は、有利に進めたいのであれば、弁護士に相談して進めるのも有効な方法のひとつです。

慰謝料請求を弁護士に相談すれば、次のようなメリットが挙げられます。

  • セクハラ被害を受けている事実を示す証拠収集についてアドバイスがもらえる
  • セクハラ加害者や会社との慰謝料請求の交渉や裁判を任せられるので精神的負担が軽減できる
  • できるだけ多くの慰謝料を獲得できる可能性が高まる(相手方に言いくるめられない)

女性弁護士がセクハラ被害者に寄り添って対応いたします。まずはご相談下さい。

一言で「セクハラ」といっても、セクハラの種類は多岐にわたり、また、時代にとともに評価が変わってきています。自身が受けている行為が「セクハラにあてはまるのか?」自信がない方は、まずは弁護士にご相談ください。

弁護士であれば、現在のご自身が受けている被害状況を伺い、セクハラに該当するかどうかや証拠収集などのアドバイスをするだけでなく、代理人として交渉や裁判手続きなどの代行も行えます。

弁護士法人ALGでは、セクハラ問題への対応実績が豊富な女性弁護士が多数在籍しております。お話しにくい内容も最大限に配慮して伺い、被害者の方に寄り添って対応させていただきます。

お一人で戦おうとせずに、まずはお気軽に弁護士法人ALGにお問合せください。

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